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多様化する観光ニーズを把握し、コンテンツ企画に活かす!鎌倉市の観光戦略を支えるチャットボットの活用法とは?

 古くから観光名所として名高い鎌倉市。神奈川県・三浦半島西側の付け根に位置し、南は相模湾に面し三方には低い山に囲まれた風光明媚な立地であり、数多くの歴史遺産を今に残す古都でもある。かつて日本初の武家政権「鎌倉幕府」が置かれた鎌倉には、鶴岡八幡宮、銭洗弁財天宇賀福神社、鎌倉五山などの神社仏閣をはじめ多彩な観光名所が点在。四季折々の花が楽しめるほかハイキングやマリンスポーツといったレジャーやご当地グルメも充実した日本屈指の観光スポットである。

鎌倉市
鎌倉大仏の名で親しまれている高徳院。鎌倉市において唯一の国宝に指定されている
鎌倉市
源頼義が1063年(康平6)に称したことが起源の鶴岡八幡宮。
鎌倉市
『鎌倉観光公式ガイド』では、「あたらしい鎌倉観光」として朝まいり、かまくら散歩など魅力的なコンテンツも豊富に掲載されている。https://trip-kamakura.com/

 鎌倉市では、こうした観光名所を紹介する観光WEBサイトとして『かまくら観光』を運営し、一方で観光協会も観光WEBサイト『鎌倉INFO』をそれぞれ運営してきたが、2019年3月27日より『鎌倉観光公式ガイド』として1本化。WEBサイトの立ち上げに際しては“わかりやすさ・調べやすさ”に加えて“今まで見たことがない、したことのない鎌倉観光へと導いていくページづくり”をコンセプトとして、鎌倉市としては初の試みとなるサポートチャットボットを導入した。その狙いとサポートチャットボット導入による成果について、鎌倉市役所観光課の片桐氏とサイトの共同開発を行った株式会社JTBパブリッシングの森氏に話を伺った。

課題

ホームページのリニューアルを期に、効果的な情報発信と作業効率化を目指したい

 古くから観光名所として人気の高い鎌倉市では、特定地域に観光客が集中しすぎてしまうオーバーツーリズムという課題を長く抱えてきた。「観光地の分散」が鎌倉市にとっては大きなテーマだったが、多様化する観光ニーズにうまく対応できないというジレンマを抱えつつも、決め手となる施策を打てないでいたという。一方で、情報が重複する公式の観光WEBサイトが2つ存在していたこともネックに。そこで2019年3月にWEBサイト1本化に伴うリニューアルを行った。オーバーツーリズムの解消へ向けて、情報発信力を強める狙いがあったという。

 そして、もうひとつの課題として業務負担の削減があった。「それまでは、観光課、観光協会、観光案内所のスタッフが電話・メールの対応をしていましたが、1日のお問い合わせ件数は少なくても1日に10件以上。繁忙期にはひっきりなしにお問い合わせをいただくことも。WEBサイトのリニューアルを機に業務削減も解決できないか、と考えていました」とは片桐氏。

 そこで鎌倉市ではリニューアルに伴い事業者の公募を実施。参加事業者からの様々な提案の中から情報発信の強化と業務の負担軽減、その両方の解決を視野に入れた結果、サポートチャットボットを含む提案の採用に至った。

解決策・運営方法

Q&Aの作成段階で情報の整理ができ、新たな視点を見つけ出す鍵に。チャットボットに親しみやすいキャラクターを採用することで情報発信に一役。

 チャットボットの運用に関しては、WEBサイトの共同開発を行ったJTBパブリッシングからもアドバイスをもらったという。多様化する観光ニーズを網羅出来るような質問に対する解答の確保には苦労したそうだが、「その苦労した部分こそ新たな視点を見つける大きな鍵になりました」と森氏は力強く語る。

株式会社JTBパブリッシング 国内情報事業部 地域交流事業 営業推進チーム担当マネージャー 森茂治
株式会社JTBパブリッシング 国内情報事業部
地域交流事業 営業推進チーム担当マネージャー 森茂治氏

 「チャットボットを導入することで、鎌倉市の課題の整理が端的にできるようになっていきました。片桐氏と綿密に相談しながら、最も質問の多い内容を確認する作業をしていく中で、私たちが“外から見た鎌倉の魅力”と、片桐氏が感じていた“中の人にしかわからない課題”をすり合わせることができました。その中で問い合わせ内容を改めて精査すると、意外なところにニーズが見えてきた」(森氏)。そのひとつが、御朱印や、各施設の駐車場についてなどの問い合わせだったという。チャットボットでは問い合わせ内容がログに残りデータ化されるため、必要とされているニーズが浮き彫りになった。「営業部門などはそうなのですが、電話やメールの問い合わせの場合、特に問題のない、その場で解決できてしまうような一般的な内容はかえって記録には残らず情報共有・情報集積されにくい場合が多い。でも、実は最も大事なニーズがそこに隠されていました。これは大きな発見でした。」(森氏)。

 また、チャットボットのキャラクターには、鎌倉を舞台にした安野モヨコ氏の漫画作品『オチビサン』を採用。「好奇心が旺盛で少し哲学的な一面もあるキャラクターで、鎌倉という町にピッタリだと思いました。オチビサンの視点を通すことで、鎌倉の魅力をいかんなくお伝えしていけると感じています」とは片桐氏。親しみやすいキャラクターだからこそ、鎌倉についての知識や文化を気軽に深めてもらうこともできると期待している。

成果

電話やメールでは対応に追われて見つけられなかった観光ニーズをログから解析。これまで施策を打てずにいた24時間対応への手応えも。

 チャットボットを導入したことで、電話問い合わせが減少。スタッフの作業負担も軽減したという。加えて「チャットボットではログにしっかりと記録されるので、細かなニーズが汲み取れるのも大きな成果です。電話やメールでは対応に追われてしまって、“データを分析する”ところまで至っていませんでしたから」とは片桐氏。

鎌倉市役所観光課 片桐氏
鎌倉市役所観光課 片桐氏

 また、チャットボットを使用したユーザーのうち、33%が開庁時間外に使用していたことから、24時間体制で情報発信が出来ている手応えも掴んだという。チャットボットのログから受け取れる情報はそれだけではない。曜日と時間帯でみると平日の10時~17時の利用が多く、デバイス別でみると半数以上がスマートフォンからの利用というデータも浮かび上がったことから「圧倒的に"旅中"でスマホを利用しながら観光している方が多いことがわかりました。

 今後はリアルタイムな情報を提供できるような仕組みづくりを進めつつ、例えば街を歩きながらチャットボットの質問に答えていくスタンプラリー要素を盛り込んだイベントなども展開できたら面白いですね」(片桐氏)と新たなコンテンツ企画の着想にも一役買っているとか。森氏は「チャットボットは使い方ひとつでどんどんおもしろく広がっていく可能性を秘めています。作業効率化を図りながら、ユーザーに楽しく使っていただけるコンテンツを提供する... その両面に活かしていけると感じています」。

鎌倉市役所観光課 片桐氏

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